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忍び寄る温暖化 食料危機――中国20年後には食糧不足に?

2010年09月08日

【新唐人2010年9月8日付ニュース】イギリスの「ネイチャー」は9月1日、温暖化の影響で中国の農産物が大きく減ると指摘。来月、国連の温暖化の交渉が天津で行われますが、主催国として、世界一の温室効果ガス排出国として、中国の動きが注目されます。

北京大学の樸世龍研究員は、50年前と比べると、中国の平均気温は1.2度も上がっており、最悪のシナリオだと中国の農作物の収穫量は2割も減るだろうと指摘しました。
 
1990年代は、この100年で最も暑い10年でした。気温の上昇で農業環境が変わり、農業のコストも上がるので、食料危機の恐れがでてきます。
 
これまでの研究結果によると、気温の上昇や農業用水と耕地面積の減少により、40年後の中国の食糧生産は、2000年の8割ほどにとどまると見られます。
 
去年の冬、中国の西南部では高温が続き、干ばつが発生。特に、雲南省や広西省の一部の地域では、極めて深刻で、貴州省は80年に1度という大干ばつに襲われました。
 
今年の春、河南省、山東省、山西省、陝西省、(かん)では、異常な寒さが見られました。粛省(しゅくしょう)
 
自然災害による農作物の被害面積は、中国では毎年、5000万ヘクタールに及びます。
 
報告書はまた、災害は中国の将来の経済発展に水を差すと指摘。一番は水資源の問題ですが、人口と富の増加がこれに拍車をかけます。
 
温暖化で、水問題や自然災害、病害虫が発生、農業生産に影響します。もし温室効果ガスがもっと増えると推測すると、中国は2030年には食糧不足に陥ります。
 
「ボイス・オブ・アメリカ」によると、中国は今年、夏の収穫量が6年ぶりに減少。また、中国の小麦・米・とうもろこしの価格は8月、史上最高価格に達しました。
 
国務院の農村発展研究センターに勤めたことのある農業専門家の姚さんは、生態環境の破壊によって、自然界から受けるしっぺ返しは、食糧問題より深刻だと述べます。食糧問題を解決するために、環境を痛めつけることこそ、深刻な問題だと指摘しました。
 
新唐人記者がお送りしました。http://ntdtv.com/xtr/b5/2010/09/03/atext425753.html
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